入院日記2

 定期的な入院生活において常に様々な気づきがありますが、まずは医療技術の進歩に感動させられます。私は膠原病を発症する前に乳がんが発覚し、乳房の全摘手術を行いました。幸い術後の経過は良好で、現在投薬治療を続けています。術後何より驚いたのは、手術創が非常に小さいことでした。私の母も私と同じ更年期に差し掛かる年齢で乳がんを発覚し、30数年前に手術を受けました。かなり初期でしたが、乳房全摘手術とリンパ節の摘出も行いました。その頃の手術創は、片側乳房中心部の端から端まで存在し、数年を経ても手術痕はしっかり残って見えました。しかし、それから30数年後の手術は体への負担を少なくすることだけでなく、術後の患者さんの生活の質を落とさないことまで考えられ、静脈からカテーテルを挿入して血管の梗塞部位の改善を行ったり、内視鏡を使用して様々な腫瘍等の病変を摘出するような、体への侵襲が少ない術式や技術が採用されています。よって術後の回復も早くなり、短期間での退院が可能となっています。この眼を見張るような医療技術の進歩は、気の遠くなるような困難で地道な研究の積み重ねによるものだと思うと、それに携わって下さっている大学やメーカー等の研究者の方々にも感謝の気持ちでいっぱいです。今後とも私も含め病気に苦しむ人達の為に、ご尽力いただけると幸いです。何卒宜しくお願い致します。

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